連載企画「たかさんの独り言じゃけ Vol.11」
日に日に暑さが増し、日本一暑いと言われる浜松では気温40度を超えるているそうです(-_-;)
広島でも40度近くまで気温が上がっていますので、こまめに水分補給をして熱中症に気を付けましょう!
今回は広島医療生協前専務理事の斉藤孝司さん執筆による連載「たかさんの独り言じゃけ」を投稿します。
「たかさんの独り言じゃけん Vol.11」
私の次男は「once upon in hollywood」などで知られるクウェンティン・タランティーノ監督のファンだという。
そのタランティーノが最も好きな映画が日本の深作欣二監督の「バトル・ロワイアル」だと教えてくれた。
その深作監督には「軍旗はためく下に」(1973年作品)という反戦映画がある。
太平洋戦争末期、ニューギニア戦線で夫が敵前逃亡し、軍法会議にかけられ銃殺刑となったという知らせに納得いかない妻が真実を求めて生き残った同僚を訪ね歩く。
捕虜になることは許されず、上官に絶対服従を強いる日本軍。
アメリカ軍に制空権、制海権を奪われるなか、日本兵達はジャングルを彷徨い、飢えとマラリアに悩まされて人肉まで手を出していく。
凄惨な戦場と日本軍の非人間的構造が真相とともに明らかされる。
「仁義なき戦い」などで暴力の反社会性を描いてきた深作監督が最大の暴力である戦争の真実とそれに無反省な国家権力を告発した渾身の作品だ。