医療・介護・事業所案内
無料低額診療事業のお知らせ
「医療費が不安で病院に行けない」・・・ご相談ください
広島医療生活協同組合では、2012年4月から「無料低額診療事業」を実施しています。
医療費が不安で受診が遅れ病気が悪化する、もしくは治療が中断するということが少しでもこの地域からなくなれば、そんな思いでこの事業をスタートしました。
まずはご相談ください。
無料低額診療事業とは
社会福祉法にもとづく事業です。生活困難な方が経済的理由によって必要な医療を受ける機会を制限されないよう、「無料」または「低額」で医療を行います。
自治体への届け出事業であるため、実施事業所によって、減額・免除の基準に違いがあります。当医療生協の基準は下記のとおりです。保険調剤薬局は対象外となります。
【基準】
生活保護基準～１３０％ 窓口負担全額免除
生活保護基準 １３０％～１５０％ 窓口負担半額免除
・判断をするために、収入のわかるものなどをご提示いただく必要があります
広島医療生協の実施事業所と相談窓口
| ・広島共立病院：医療福祉相談室 | ☎ 082-879-6672 |
|---|---|
| ・津田診療所 | ☎ 082-812-2048 事務長まで |
| ・沼田診療所 | ☎ 082-848-4486 事務長まで |
| ・あすなろ生協診療所 | ☎ 082-845-5234 事務長まで |
| ・コープ共立歯科 | ☎ 082-830-5181 事務長まで |
広島共立病院のみ医療ソーシャルワーカー（社会福祉士）が配置されておりますので、診療所を受診される方も広島共立病院へご相談いただいて構いません。
他制度の活用など、無料低額診療事業以外の相談にも応じます。
医療ソーシャルワーカー（ＭＳＷ）の相談支援
医療ソーシャルワーカー（ＭＳＷ）は、病気からの回復や社会復帰を支援するため、患者・家族からの相談に対応し、心理的・経済的・社会的課題の解決を図る支援を行います。
入院中の方であれば、今後の療養先を共に考え、もしくは在宅環境の準備をします。医師や看護師など医療の専門職と連携し、社会福祉分野の専門職の立場から生活全般の相談に対応します。
ＭＳＷは、日頃から様々な相談に対応しています。無料低額診療事業だけでなく、様々な制度活用が可能な場合がありますので、お気軽にご相談ください。
もし、すでに通院されている医療機関にＭＳＷが配置されていれば、そちらでご相談されてもよいと思います。病状や障害の程度などを把握しながら、よりよい提案ができる場合があります。
事例紹介
【事例１】
Ａさん ７０代・男性
Ａさんは一人暮らし、年金で生活されています。循環器疾患があり、通院・投薬がかかせません。しかし、医療費負担が大きく、薬を半分にするなど自分で勝手なことをしては医師に叱られていました。医療費滞納状態となり、分割払いにしていました。ある時、ＭＳＷに相談し無料低額診療事業承認となりました。
その後、大学病院の通院も必要になり手術を行いました。現在は心機能障害の身体障害者手帳を取得したことで、広島市の重度障害者医療費補助制度の対象となり、無料低額診療は終了となりました。
Ａさんは言います。医療費の不安がなくなり、通院を続けられた。おかげで今は手術をして落ち着いた生活ができている。
【ＭＳＷより】
薬を半分にしたり、受診に来られなかったり、医療費に不安のある方に見られる行動です。Ａさんは主治医、事務職員の声かけで相談につながりました。病気を抱えながらもＡさんらしい生活を今も送ることができていることをうれしく思います。
【事例2】
Ｂさん ４０代・女性
Ｂさんは、以前から乳癌であると診断されていましたが、治療を行っていませんでした。かなり進行した状態で受診されましたが、すでに末期に近い状態でした。Ｂさんは、両親がすでに亡くなり、唯一の家族である兄は遠い県外、未婚で一人暮らしでした。契約社員で給与は月約１２～１４万円、医療費を負担することが困難と考え、治療しないと決めていたと話されました。
無料低額診療を申請し承認され、外来で抗がん剤治療を開始。その後、入退院を繰り返しました。退職したくなかったため、週２～３回のアルバイト勤務に変更するなどして頑張っていましたが、病気の進行とともに退職。傷病手当だけでは生活できず、生活保護を申請しました。
【MSWより】
我慢して治療を行わなかったＢさんは、どれほどつらい思いを一人で抱えておられたのでしょうか。当面の治療を安心して行えるよう、無料低額診療を申請し承認され、治療継続できるようになりました。手遅れになる前に、相談してほしいと切に感じた事例でした。
